梅小路公園

Conserved Trolleys in Umekoji Park

(Photographed on May 31, 2014 unless otherwise noted.)
京都市交通局の保存車両は,1969年以前には北野車庫の27号と九条車庫の29号の2両だったが,70年に505号,74年に703,890,935号,76年に1605号,77年に2001号が追加され総勢8両となった。地下鉄整備場と並んで,烏丸営業所の敷地北端に市電保存車庫が建設され,一時は安泰かと思われたが,地下鉄竹田延伸に伴って地下鉄整備場が不要になったこともあり,経営効率化を理由とした敷地再開発が実施された。1994年には営業所が地下に移転し,保存車両は山陰線高架下へ疎開された。爾来20年,本格的な保存館の建設は認められず漂泊の日々が続いたが,京都鉄道博物館建設に伴う梅小路公園再整備の一環で,「市電ひろば」を設けて保存車両を公開することが決定された。2014年春のオープン時には,2両は商業施設,2両は雨ざらしと保存方法に問題があるが,車両を劣化させない努力が継続されることを願うのみである。
「京都市電は,1912年6月11日,烏丸線・四条線・丸太町線・千本線の4路線で営業を開始しました。その後,1918年には京都電気鉄道(1895年開業の日本最初の路面電車)の事業を受継ぐなど,京都の発展と共に路線を拡大し,市内の主たる交通機関として活躍しました。しかしながら,自動車が増加する中で市電を取り巻く経営環境は段々と悪化し,1978年9月30日を以て,その歴史に幕を閉じました。この「市電ひろば」は,長年市民の足として親しまれた市電を活用し,皆様に楽しんで頂く新たな憩いの空間として整備したものです。(2014年3月)」
Photos shown on the Plaque (counterclockwise from the upper left): 四条西洞院のN電5号と800型,東山七条の707号,家庭裁判所前の530号,四条大橋の1606号と京阪1900型,七条烏丸の連結車(2002号+2600型),加茂大橋の887号。(Photographed by H.Takahashi.)

「市電ひろば」配置図(一部改変)


かつて烏丸営業所内にあった市電保存車庫の配置図。敷地再開発に伴う漂泊は終わったものの,屋根の下に収容されるのは単車2両と左図に示される4両のみで,雨ざらしの2両の行く末が懸念される。
保存車庫内から見た「朱雀ゆめひろば」側のりばの27号(元N127号)。市バス北野車庫前で静態保存されていたが,動態保存に際してvestibule (前面窓)撤去,シングルポール化が行われた。今回の公園再整備では,電源のリチウム電池化に伴い架線レスとなったためポール回しは必要ないが,パフォーマンスとして続けられている。後方に市電ひろばの1605号が僅かに見える。
広軌I型も原形は前面窓無しだが,折戸撤去の上ダブルポールに復元されている。27号と29号のみが車庫建屋に収容されるが,上の写真に見るように,ピットを介してN電のりば迄は3線軌条化されているため,29号も外へ引出すことが可能である。広軌I型は1950年までに消滅したが,架線修理車だった29号が九条車庫に復元・保存された。広軌I型との重複が無くなったことを受けて,1955年にN電の残存車両は1~28号に車番整理され,29号と連番になった。当時は右に見える505号と一緒に保管されていた。(1971.6)
500型は京都初の半鋼ボギー車であり,戦後初の車両だった1000型が選から漏れたため,保存車では唯一の3扉大型ボギー車である。505号は市電ひろばでカフェとして利用されるが,車外の室外機が目障り。703号は物販店として利用されている。この2両は3年更新,最長10年(2024年1月末迄)の契約で京都駅観光デパートに賃貸され,契約終了時には原状復帰が条件として課されている。車両図面はこちら

  • 市電ひろばの配置図及び一部車両の三面図は,京都市建設局みどり政策推進室「梅小路公園市電ひろば内での市電車両店舗事業者の募集について」2013.9から転載。
  • 烏丸営業所の保存車庫配置図及び車両側面図は,京都市交通局「京都市交通事業創業70周年・地下鉄開業1周年記念・保存電車と地下鉄車両整備場・見学のしおり」1982.5から転載。
    (10/29/2014)

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