市電から市バスへ
■市電から市バスに代わった路線
■市電から市バスに代える路線
昭和47年度
昭和48年度
■市電を残す路線
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お昼はガラあき・・・(1600型第2エンド) |
市電 | 市バス | |
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スピード | おそい | はやい |
乗りごこち | よい | ゆれる(床の低いものを走らせる) |
1キロ走るのにかかる費用(1台あたり) | 439円 | 187円 |
乗れる人数(1台あたり) | 130人 | 100人 |
価格(1台あたり) | 1600万円 | 380万円 |
排気ガス | 出さない | 一酸化炭素はゼロ,炭化水素・窒素酸化物・亜硫酸ガスはいくらか出る(電気バスを開発中) |
騒音 | 大きい | 小さい |
乗り降りの安全 | 安全地帯へ渡るのが危い | 歩道からすぐ乗れるので安全 |
路線をふやすには | レール・架線などの建設費が高くつく | 道路さえあればどこへでも延長できる |
路面電車は道路と併用できる唯一の実用的な軌道系交通機関で,その意味では本質的にデュアルモードと言える。その特性を生かしてヨーロッパを中心に混雑区間の路下化や郊外線への直通が実施されたが,日本では前者の実施例は皆無。さらに路面電車運転規則によって連結運転も制限されたため1車1人以上の省力化は実施できず,電車の特性を生かす使い方ができなかったのが敗因。 バスでは走行路確保に関る費用が外部化されているが,電車では軌道や架線を自前で整備する必要があり,バスの定員が電車のそれに匹敵するレベルに上がれば,企業会計的には電車が不利になることは当然。社会的費用で判断すべきだが,独立採算制の枠組みでは無理があることも事実。 路上駐車のためにバスが歩道に近づけない現状で,歩道から直接乗れるから安全というのは説得力がない。また安全地帯は交差点直近に造ることができるが,歩道上の停留所は右折ポケットの関係で交差点から遠ざかる一方で,乗換えには極めて不便である。さらに現在ディーゼル車最大の問題とされる,大気浮遊粒子状物質(SPM)に関しては触れられてい ない。それも含めて「いくらか出る」というのは,排ガス問題を矮小化しようとしているようにも見える。 |