京都新聞で関連記事を検索 |
京都市中心部での路面電車の復活を求める市民シンポジウムが20日、上京区の西陣織会館であった。市民団体「今出川通に路面電車を走らせる実行委員会」(福井総介会長)が主催。約270人が参加した。「人と環境に優しい乗り物」として町の活性化につなげた欧米の事例などが紹介され、路面電車の魅力について意見が交わされた。
京都大学大学院工学研究科の北村隆一教授(交通システム)は基調講演で「20年前に市電を全廃した結果、京都市内の道路は車であふれ、町の魅力が低下した」と指摘。
これに対し、欧米では車中心の交通体系の見直しが進み、超低床の路面電車の導入が相次いでいることを紹介、「乗り降りが楽で、排ガスを出さない路面電車は、町にゆとりを取り戻すきっかけになる」と強調した。
パネル討論では、今出川通周辺の商店主や住民らから「観光客にも喜ばれ、町を歩く人が増えることで商店街に活気が戻る」と期待の声が相次いだ。また、「建設費のほか、沿線住民の理解と協力が必要になる」と力を合わせた取り組みを指摘する意見も出た。
MUP's Top Page | [朝日新聞社の著作権に関する見解] |