今年4月から第三セクター「万葉線株式会社」(中村晴夫社長)が運行する路面電車「万葉線」(高岡市―新湊市)の経営引き継ぎ手続きで14日、加越能鉄道と同社の譲渡譲受が国土交通大臣に許認可された。同社は今後、職員採用などの準備に入る。【室崎建太郎】
許認可書は両社の社長らが同日午後、国土交通省に出向き、石川裕巳鉄道局長から受け取った。
万葉線は利用者の減少で存続が危ぶまれたが、交通弱者の移動手段の確保や市街地活性化などのため、一昨年、三セク方式で運営することで存続が決定。高岡、新湊両市や県、地元経済界などが出資し、昨年春に万葉線株式会社を立ち上げた。その後、同社と加越能鉄道の間で延長12・8キロの軌道・鉄道や車両11両、建物などを4億円で受け渡しする契約が締結された。
運行のための手続き終了を受け、中村社長は「安全かつ快適で、サービスの行き届いた運行に努め、お客さまに愛される電車にしたい」とのコメントを発表した。(毎日新聞)