1959年10月の名古屋市電系統図

名古屋市・レトロでんしゃ館

東山公園~星ヶ丘間の市電は1959年3月25日に開通したが,1961年5月15日には地下鉄工事のため覚王山~星ヶ丘間が休止となり,そのまま1967年4月1日付で廃止された。このため星ヶ丘へ市電が走る系統図はかなり貴重である。

この後,黒川四丁目~城北学校前間が1960年2月1日に,開橋~昭和町間が1961年12月1日に開通するが,後者は上述の工事運休後であるので,名古屋市電の営業距離上の最盛期は1960年2月1日から1961年5月14日までの1年3ヶ月間であったと言える。

上飯田車庫は1960年4月の開設なので,この系統図には80番台の系統は存在しない。1960年4月以降,浄心の14系統が80系統に,高辻の32系統が82系統に改番された。81系統(上飯田~名駅)は新設であるが,実際には浄心の13系統と大部分が重複していた。

名古屋市や関東大震災前の東京市のように,10の位が所属車庫を表す付番方式だと,系統の移管が生じると系統番号が変わることになって余り合理的とは言えない。名古屋市電でも末期には,車庫の廃止による系統移管が番号を変えずに行われるようになった。

(9/19/2004)