運行系統の変遷と所属車庫

Transition of Trolley Routes and Depots in Charge

記録によれば,京都市電が系統表示を開始したのは1922(大正11)年12月1日である。当時は開業以来の数字による系統番号制であったが,1935(昭和10)年3月26日からの10年間はひらがなによる系統記号制を採用していた。大戦末期の1945(昭和20)年3月26日から数字による系統番号制に復帰したが,当初はアラビア数字の本系統と漢数字の補助系統を組み合わせる形態であった。このページでは,補助系統が10番台の系統番号を名乗るようになった1952(昭和27)年12月1日以降の運行系統の変遷と,その所属運輸事務所(車庫)をまとめる。1961年以降は路線縮小の歴史でもあった。

運行系統の変遷 (1956年秋以降)

1956.10.12 下鴨線開通に伴う系統変更
  3系統(壬) 四条河原町-烏丸車庫-四条大宮-ぎおん-銀閣寺 の起点を四条烏丸に変更し,21系統に改称。
  5系統(烏) 河原町今出川-烏丸車庫間の経路を下鴨線経由に変更。
  13系統(錦) 四条河原町-たかの を新設。
  15系統(烏) 四条河原町-烏丸今出川-烏丸車庫-西大路四条 を新設。
  16系統(烏) 四条烏丸-烏丸車庫-百万遍 を廃止。
  18系統(九) 四条河原町-京都駅-中書島 を新設。併せて5系統の四条河原町以南と伏見線相互間の乗継ぎ制度を変更。

1957.4.3 今出川線延伸(千本今出川~北野紙屋川町間)に伴う系統変更
  15系統(烏) 四条河原町-烏丸今出川-烏丸車庫-西大路四条 の起点を京都駅に延長。
  20系統(壬) 四条河原町-みぶ-千本今出川-北野紙屋川町 を新設。
  22系統(錦) 白梅町-円町-錦林車庫 を北野紙屋川町に延長。併せて終日運転とする。

1958.9.16 今出川線全通に伴う系統変更
  20系統(壬)を千本北大路へ,22系統(錦)を西大路七条へ延長。
  後者は同一区間を2回通る複雑な系統となるため,甲・乙の系統板に異なる色を用いて区別。

1958.12.1 市電梅津線を無軌条化
  梅津線(壬) 西大路四条-梅津(高畝町) を廃止,
  無軌条(壬) 四条大宮-西大路四条 を梅津へ延長し,新設の梅津(東貝川町)へ移管。

1961.4.1 四条河原町(北詰)での折り返しが困難となり(警察の要請とか),
  18系統(九) 中書島-京都駅-四条河原町 を河原町二条に延長。

1961.8.1 狭軌線廃止に伴う系統変更
  10系統(北) 京都駅-四条堀川-北野 を廃止,
  11系統(壬) 京都駅-千本今出川-京都駅 を白梅町に延長し,千本・大宮経由の10系統と烏丸経由の11系統に分離。
(但し運転上は10・11系統で1系統扱い。)同時に,
  22乙系統(錦) 錦林車庫-白梅町-西大路七条 を西大路九条に延長。

1962.5.1 無軌条線路線延長
  100系統(梅) 四条大宮-梅津(高畝町) を松尾橋に延長(最後の路線延長)。

1963.4.20 塩小路高倉の河原町から伏見線へ渡るポイント設置に伴い,18系統の京都駅スイッチバックを中止。

1963.6.20 阪急河原町延長に伴い,四条通の系統を整理。壬生の銀閣寺乗り入れ系統を21系統から20系統に変更。
  20系統(壬) 千本北大路-壬生車庫-四条河原町 を銀閣寺に延長。
(ただし同系統は,阪急河原町延伸工事に伴い,四条河原町-ぎおん間臨時延長中。)
  21系統(壬) 四条烏丸-烏丸車庫-四条大宮-銀閣寺 の終点を九条大宮に変更。
代わりに,
  5系統(烏) 京都駅-植物園-九条大宮 を四条大宮に短縮。
  17系統(九) 九条車庫-西大路七条-ぎおん を九条車庫へ延長し,循環運転とする。
四条線とは無関係の
  14系統(烏) 百万遍-烏丸車庫-西大路四条(平日朝夕のみ運転)を廃止し,
  13系統(錦) 四条河原町-たかの を烏丸に移管。
従来13系統の出入庫に使われていた
  12乙系統(錦) 錦林車庫-四条河原町 が朝夕を除いて運転されなくなる。

河原町御池下ルで5系統とすれ違う錦林時代の13系統。
電車は何れも更新前の600型で,幕板右側に経路幕の窓が残る。(「古都再見」河出書房新社,1961から)

この時点の系統が,1970年3月31日の伏見線廃止までの約7年間にわたって定着することになる。

車庫別所属系統の変遷

変更年月日変更事由壬生烏丸九条錦林梅津北野
1952.12.1系統全面改定1,2,3,11,12,梅,無4,5,6,14,15,167,8,9,17,1910
1953.7.15(運賃改定)1,2,3,11,12,13,梅,無4,5,6,14,15,167,8,9,17,1910
1954.3.1白川線開通1,2,3,11,12,梅,無4,5,6,14,15,167,8,9,17,1910
1955.1.16錦林車庫開設1,3,11,梅,無4,5,6,14,167,8,9,17,192,12,22(甲)10
1956.10.12下鴨線開通1,11,21,梅,無4,5,6,14,157,8,9,17,18,192,12,13,2210
1957.4.3今出川線延伸1,11,20,21,梅,無4,5,6,14,157,8,9,17,18,192,12,13,2210
1958.12.1梅津線無軌条化1,11,20,214,5,6,14,157,8,9,17,18,192,12,13,2210010
1961.8.1.狭軌線廃止1,10,11,20,214,5,6,14,157,8,9,17,18,192,12,13,22100北野車庫
バス化
1963.6.20阪急河原町延伸1,10,11,20,214,5,6,13,157,8,9,17,18,192,12,22100
1969.10.1無軌条線廃止1,10,11,20,214,5,6,13,157,8,9,17,18,192,12,22梅津車庫
バス化
1970.4.1伏見線廃止1,10,11,20,214,5,6,13,157,8,17,22乙2,12,22甲
1972.1.23千本・大宮・
四条線廃止
壬生車庫廃止4,5,6,13,158,16,222,12
1974.4.1烏丸線廃止4,5,6,13,168,222,12
1976.4.1今出川・白川・
丸太町線廃止
4,5,6,13,168,22錦林車庫バス化
1977.10.1河原町・
西七条線廃止
6,22九条車庫バス化

このようにして,1978.9.30限りで京都市電は全線廃止されるに至った。


 第2期系統番号制最後の系統図(漢数字は補助系統)
 1967年6月時点の市電路線図(停留場名)
 市電代替バス系統