バンコク・スカイトレイン

Skytrain System in Bangkok (BTS)

BTS' Official Page

Bangkok Tramways (1894-1968)

バンコク名物の交通渋滞は,1997年の経済危機による交通量減少で多少改善を見たとの噂でしたが,最近の景気回復に伴って元の木阿弥の感があります。その打開策として,かねて建設が進められていた高架鉄道(スカイトレイン)が,国王の72回目の誕生日にあたる1999年12月5日から営業を始めました。

現在,下の路線図の2系統が運行されていますが,運賃は区間制で最低10バーツ(約28円)から最高40バーツ(約112円)と比較的高く設定されていることもあって,地上の混雑の解消には余り役立っているようには見えません。

車両はマニラのようなLRTではなく,写真のような立派な4扉車3両固定編成(Mc-T-Mc)で第3軌条集電です。このシステムとは別に地下鉄が建設中ですが,これとの相互直通などは現時点では考えていないようです。建設はBOTで行われており,電気システムはジーメンスが受注しています。

写真ではわかりませんが,高架桁は道路中央に敷設されており,かなり威圧感があります。乗車時には,横断歩道橋のような狭い階段を上って地上3階レベルのコンコースに到達し,さらに4階レベルのホームに上がります。コンコース階とホーム階の間には,エスカレータが設置されている駅もあるようですが大抵は階段のみであり,移動制約者対策はなされていません。また運賃が40バーツと比較的高いにも拘わらず,券売機が紙幣を受け付けない(タイのコインの最高額は10バーツで,20バーツ以上は紙幣)ため,結局有人窓口で両替の必要があるなど,システム的な問題もあります。

(2000.1.8)

Sukhumvit線はビルの谷間を行く。画面左上のAsok駅では2004年7月開業の地下鉄が交差。バンコクBTSのジーメンス車も全車ラッピング車となった。Central World Plaza(旧World Trade Centerを改称)横のSilom線分岐を行くSamsungのラッピング車(2004.12)
標準的な軌道桁構造。Sukhumvit通Phrom Phong駅付近。Mo Chit終点に隣接する車両基地は2層構造で,巨大なP&R Fieldが併設されている。Mo Chitには地下鉄も接続(2005.1)