各操車場手前の接近表示区間は,下表に示すように幾つかに分割され,各区間の在線車が系統表示できる形になっていた。 "C"は各区間の入口に相当し,誘導信号(系統通知信号機)に従って進入し,軌道回路で計数してリレーに伝える。 "A"は接近表示区間の合流部に設置され,トロリーコンタクターで方向別の進入を計数するが,京都駅前を除いて進入した車両の系統が引き継がれる。 "B"は第2区間の入口に設置され,トロリーコンタクターで計数すると同時に前区間の在線を消去する。"K"を付した区間には系統予告器(系統予告信号機)が併設されている。
操車場 | 区 間 | 動作 | 着 工 | 使用開始 | 表示内容 | 系 統 | 備 考 |
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京都駅前 | 七条烏丸→烏丸塩小路 | A | 52.11.8 | 記載なし | 3系統8両 | 東山・烏丸・大宮+西大路 | 京都駅前の3線化竣工は52.9.20 |
烏丸塩小路→京都駅前 | B | 3系統4両 | |||||
壬生操車 | 二条駅前→壬生車庫前 | C | 52.11.24 | 53.5.1 | 4系統10両→5系統7両 | 1・11・3・白 | ※55.9.30 |
四条西洞院→四条大宮 | C | 53.2 | 2系統5両→3系統6両 | 1・3 | 7・17系統は計数されない ※55.8.6 | ||
大宮松原→四条大宮南詰 | C | 53.2 | 4系統5両 | 11・5・7・白 | 7系統は計数されない ※55.9.3 | ||
四条大宮南詰→四条大宮 | B | 53.2 | 3系統3両 | 11・5・白 | |||
四条大宮→壬生車庫前 | A | 53.2 | 4系統5両→5系統5両 | 1・11・5・3 | |||
錦林操車 | 岡崎通→天王町 | C | 54.2.5 | 54.3.1 | 4系統3両→4系統4両 | 2・12・22・白 | ※55.9.23 |
天王町→錦林車庫前 | BK | 4系統3両→5系統4両 | 2・12・白・● | ●は予備 | |||
北白川→銀閣寺道 | C | 3系統3両→4系統4両 | 2・12・白 | ※55.9.23 | |||
銀閣寺道→錦林車庫前 | BK | 5系統3両→5系統4両 | 2・12・22・白・● | ●は予備 | |||
烏丸操車 | 烏丸鞍馬口→烏丸車庫前 | C | 55.3.18 | 55.7.1 | 4系統10両 | 4・5・6・白 | ※55.9.23 |
西京大学前→烏丸車庫前 | C | 4系統4両 | 6・16・14・白 | ||||
大徳寺→烏丸車庫前 | C | 55.8.13 | 55.9.23 | 4系統5両 | 4・5・14・白 | ||
九条操車 | 九条河原町→大石橋 | C | 56.1.26 | 56.4.1 | 3系統4両 | 7・8・白 | |
大石橋→九条車庫前 | BK(A) | 5系統4両 | 7・8・17・入・白 | 伏見線より入った車は白表示 | |||
東寺前→九条大宮 | C | 2系統3両 | 7・白 | 5系統は計数されない | |||
京阪国道口→九条大宮 | C | 3系統3両 | 8・17・白 | ||||
九条大宮→九条奈良電前 | A | 4系統3両 | 7・8・17・白 | ||||
九条奈良電前→九条車庫前 | BK | 3系統3両 | 7・8・白 |
補足: | (1) 備考欄の※印は,当初トロリーコンタクターが設置された区間と,ビューゲル化に伴って軌道回路へ変更された日付を示す。 |
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(2) 「白」は当該操車場の正規所属系統以外の車(他車庫所属車・故障車・回送車等)であることを示す。 | |
(3) 壬生車庫の北側の進入点は出世稲荷前(千本旧二条)にあったが,当初は二条駅前であったことが判る。 | |
(4) 京都駅前には系統通知信号機の設置がないため,東山方からの進入を除いて,操車対象ではない壬生所属車の区別は付かない。 | |
(5) 大石橋については,九条線からの車両には"B"として機能するが,伏見線からの入庫車については"A"で車両検知のみ行う。 | |
(6) 壬生・錦林における表示内容の変更は,計画10号線整備に伴う20系統新設と22系統延伸に対応して58年度に実施。 |
七条烏丸:南行架線に設置されたトロリーコンタクターが,烏丸線からの車両進入を京都駅前操車室に通知する。(clickで拡大) | 九条大宮:東寺前方からと京阪国道口方からの進入を区別し,合流後の接近順序を計数するために,架線上に2個のコンタクターが設置されている。 |