定期券発売所

Sales Points of Commuter Passes


1967年時点の市電・市バスの定期券発売所は下表のようだった。毎日発売箇所は市電4車庫と三哲(京都駅最寄)及び四条烏丸(市バスセンター)の6箇所に限られたが,日曜は原則休業で土曜は平日扱いだった。その他の箇所(バス営業所等)は月末・月始の限られた日数のみ営業した。
発売は(社)京都市交通局協力会が受託していた。なお「交通(局)協力会」と称する外郭団体は2014年現在,京都市以外にも東京都・横浜市・名古屋市に存在するが,大阪市については2007年に(株)大阪メトロサービスに移管されている。

因みに2014年時点における定期券発売所を,上の形式に倣ってまとめると以下のようになる。毎日発売箇所は8箇所に増えたが,北大路や竹田には車庫機能が併設されているものの,基本は地下鉄駅になった。しかしバス営業所が,ワンランク低く扱われることには変わりがない。

発売所北大路・四条・京都駅前
三条京阪・山科
竹田・二条・六地蔵梅津・洛西西賀茂・横大路
発売日毎日月末5日・月始5日月末2日・月始1日
発売時間月~土7:30~19:3012:00~19:3012:00~19:30
日・祝日9:00~17:009:00~17:00
発売券種全券種市バス及び市・民営バス乗継定期券
定期券を購入するには「購求証」なる書類が必要とされた。通学定期券の場合,まず通学証明書と住所を証明する書類(通常は「米穀通帳」!)を持参して,営業所で承諾印を貰う必要がある。この時,乗車・下車停留場と経路が指定される。左の例では,壬生で承諾を受けたにも拘らず壬生では購入せず,購入箇所は九条・烏丸・北野に分散している。

購入箇所でスタンプラリーをやった訳ではないが,手元にある「購求証」と定期券裏面に押された発売所の印影を集めると,少なくとも毎日発売の6箇所は網羅されている。「九小」は九条の交通局独特の表記だが,九条車庫の系統指令信号機の八条口操車場を指示するランプは「八小」だったような気がする。実際「条」を切抜き文字で表現するのは面倒だし,「はちじょう」と読めなくもない。

壬生 烏丸
九条 錦林
三哲 四条烏丸
北野 八条
市電全盛期には比較的珍しかった市電・市バス連絡定期券。電停のスタンプの縦書きに対し,バス停のスタンプは横書き,通学定期券の区分も電車の甲・乙に対し,バスは大・小だったことが判る。 今出川-白川-丸太町線廃止後の晩年の市電定期券。経過措置として廃止路線を走るバスが利用できたため点線で表示されている。スタンプのインクは,1972年秋頃に青から赤に変更された。
(1/8/2015)